アセットアロケーションが大事っていうけど、具体的にどう決めればいいの?
アセットアロケーションは運用成果の8〜9割を決める重要な要素と言われています。
大事なのはわかるのですが、具体的にどう決めればいいのでしょうか。
正解がないアセットアロケーションですが、基本的な決め方はあります。
今回はアセットアロケーションの決め方を紹介しますね!
Contents
アセットアロケーションの決め方は3種類ある
決め方は大きく3通りあるよ
アセットアロケーションを考える上で、アプローチする方法は大きく3通りあります。
リスク-リターンから考える方法と、世界経済から考える方法、単純に投資したい資産の数で割る方法です。
名前がないと説明に不便なので、それぞれ以下の名称で呼びます。他の場所では通じないので注意してくださいね(笑)
- リスク-リターン型
- 世界経済型
- 1/N型
では各アプローチ方法について解説していきます。
過去のデータからアプローチするリスク-リターン型
リスク-リターン型は各アセットクラスのリスクとリターンからアプローチする方法だね
インデックス投資をやるほとんどの人はこの方法でアセットアロケーションを決めるよ
同じような値動きをする「国内株式」や「先進国債券」などの資産グループを「アセットクラス」と呼びます。
アセットクラスには過去のデータをもとに計算したリスク、リターンがあります。
リスクは成果のブレ幅、リターンは期待できる成果ですね。
過去のデータを見て「過去はこうだったから、将来もこうだろう。歴史は繰り返す。」と考えるのがリスク-リターン型ですね。
あくまで過去のデータですので100%同じ値動きにはなりませんが、傾向を見るとだいたい未来は過去と同じ値動きになります。
また、各アセットクラスには相関係数があります。
相関係数は2種類のアセットクラスを見たとき、どれだけ同じ値動きをするかの指標で-1〜1で表します。
1が同じ値動き、0が関係のない動き、-1が反対の値動きですね。
相関係数をうまく使うことで、資産を単体で持つよりリスクを抑えてリターンを得ることができます。
リスク-リターン型アプローチでは、年間でどこまで損を出してもいいかを考え、許容できる損失をもとにアセットアロケーションを決めます。
年間36万円を積み立てる人が、年間に10万円までの損失を許容するなら27.8%の損失許容度になります。
損失はリスクの2倍まで発生しますからリスクは13.9%まで取ることができます。
なにを言ってるかわからないわ
ツールを使って、いろいろやってみたらなんとなくわかるよ
無料で使えるツールがありますし、証券会社にサービスもありますので、いろいろな割合を試してみてください。
参考情報:投資信託のガイド|ファンドの海
リスク-リターン型で決めたい人はサンプル集を用意したので、そちらも見てね。
インデックス投資の本質に近いアプローチの世界経済型
世界経済型は全世界の純資産総額からアセットアロケーションを決める方法だね
リスク-リターン型に比べて、国内株式の割合が減って、国際株式の割合が大きくなるよ
世界経済型はリスク-リターンからではなく、世界各国の純資産総額やGDPを参考にして、近い割合のアセットアロケーションを組む方法です。
リスク-リターン型に比べ「世界全体に投資して平均点を狙う」点で、よりインデックス投資の考え方に従っているとも言えます。
参考情報:外務省 主要経済指標・経済指標関連リンク
世界経済型の具体的な決め方は「世界経済型の決め方」を読んでね
将来はわからないからキレイに等分する1/N型
1/N型は投資するアセットクラスの数で運用資金を等分する方法だね
難しいことを考える必要がなくて、意外と成績もいいよ
1/N型は投資したいアセットクラスの数で運用資金を等分する方法です。
過去のリスクやリターンは考えずに、単純に運用資金を等分します。いくつか例を紹介しますね。
リスクの高い新興国はいらない
- 国内株式:25%
- 国内債券:25%
- 先進国株式:25%
- 先進国債券:25%
不動産(REIT)はいらない
- 国内株式:16.7%
- 国内債券:16.7%
- 先進国株式:16.7%
- 先進国債券:16.7%
- 新興国株式:16.7%
- 新興国債券:16.7%
不動産(REIT)も運用したい
- 国内株式:12.5%
- 国内債券:12.5%
- 先進国株式:12.5%
- 先進国債券:12.5%
- 新興国株式:12.5%
- 新興国債券:12.5%
- 国内REIT:12.5%
- 先進国REIT:12.5%
資産配分が偏っていないため、大きな値動きはしにくい組み方と言えますね。
各アセットクラスの特徴を考慮して、入れたいアセットクラス、抜きたいアセットクラスを考えて組んでください。
各アセットクラスの特徴は「アセットクラスの記事」を読んでね
……どれが正解なの?
で、どれを使うのが正解なの?
「正解がない」のがアセットアロケーションだから、どれとは言えないかな
アセットアロケーションを決める上で使えるアプローチ方法を2つ紹介しました。
- 歴史から学んでリスク-リターン型を主軸に考える!
- インデックス投資の本質に近い世界経済型がいい!
- 何が起きても安定している1/N型にする!
どの考え方も間違っていません。
アセットアロケーションを決めかねる場合は、販売されているバランスファンドのアセットアロケーションも公開されていますので眺めてみると参考になりますよ。
参考情報が見たい人は「バランス型投資信託のアセットアロケーション」を読んでね
情報をいろいろ集めて、自分が納得のいくアセットアロケーションを決めてくださいねー。